あいかりんの絵日記

もれなく私の描いた絵がついてきます

20年越しの決意表明

ここ2年間くらい、今年で辞めようと思い続けていた日本舞踊を辞めるのを辞めました。

 

私は5歳くらいから日本舞踊を習っています。受験や研究室などで毎年はできていなかったものの、出れる時には毎年舞台に出ていました。それだけ聞くと、辞めようと思っていた意味も分からないかもしれないのですが、本当辞めたかったです。
ちなみに母親は、先生に教えていただきながら、時には先生としてお弟子さんに教えながら、日本舞踊を長いことやっています。

辞めたかった理由は3つ。

  1. 能力的に仕事の1つとして続けるほどの将来性がない
  2. 舞台に出るための金銭的時間的コストへの対価がない
  3. 周りが求めるほど母親と同じ道を辿る気がない

"ない"の3連発で笑っちゃうけど、この3つに限ります。


今年の7月、初めて大きな舞台に立たせていただく機会がありました。それを終えたらキリもいいし日本舞踊を辞めようと思っていました。社会人になって、やりたい業界で働くようになり、この業界で何か結果を出したい。自分なりのぼんやりとした将来設計も思い描きつつあって、その将来設計の中に日本舞踊を続けることは入っていなかった。コストだと思っていました。だって、続けていても先生になる技量もなければ、なりたいと思ったこともないから。

ただ、7月の舞台に出て、気持ちが変わりました。


15回近く舞台に出てきて、初めて、楽しいと思いました。辞めようという決意が揺らぐのは本当に一瞬で、踊り終わった直後には傾きかけていました。『あ、あの踊りもやってみたいな』と思ったのです。初めて。

そして当日舞台を観に来てくれた会社の同期の『続けたほうがいいよ』という言葉が、その後押しをしてくれました。

 

これまで『続けた方がいい』という、続ける・続けないの選択肢があることを前提とした言葉を周りの人に言われたことがありませんでした。先生としても日本舞踊をやっている母親の子どもなのだから、続けることが当たり前だと家族親戚も思っています。母親のお弟子さんにも、そんな主旨のことを言われたことが何度もあります。

みんな私が日本舞踊を大好きだと思っていることも、いつかは親子で踊るのかしらねという言葉も、全てが負担でした。自分の意志とは関係なく気づいたら日本舞踊を始めていただけなのに、そういうものだと思って舞台に出ていただけなのに、何故いつの間に続けるものになっているのか。私の好きなこともやりたいことも、勝手に決めないでほしかった。

 

それなのに、普段より多くの練習時間をかけて、多くのお金もかけて臨んだ今回の舞台はそのもくもくした気持ちを消し去るパワーがありました。母親は『やっぱり大きい舞台は違うよ』と言っていました。辞める理由の1つでもあったけれど、今でもコストに見合うだけの目に見える対価はないと思っています、表面的には。でもたくさんのお客さんの前で、いつもより綺麗な着物と髪型と設備の中で披露することで得られる感覚が対価そのもので、きっと今回大きい舞台に立つ機会がなかったら、それに気づくことはなかったと思いました。

 

辞めないと決めた今も、日本舞踊で将来食べていく気はないし、母親みたいに続けていく気はありません。毎年舞台に出たりもしないと思います。でも、完全に辞める気もなくなりました。練習時間で遊ぶ時間が削られてもやる価値はあると思えたことは、それだけの大発見だったから。

 

何かを続けるのも辞めるのも大変なことで、エネルギーがかかる。決めきれずにうだうだやっている時間ほど無駄なものはないから「考えるより行動」というのもすごーく分かる。けど、行動するエネルギーがいつも生まれるほど意識が上がらないことだってある。行動しろと言われるとやりたくなくなったりする。でもそういうことこそ、少しだけやってみると一瞬で決意が決まったりするかもしれない。今回はまさにそれだった。

 

 

今年の舞台、たくさんの友達に来ていただきました。この場を借りて...本当にありがとうございました。とても嬉しかったです。最後になるかも、と言うから観に行ったのに!!という人はごめんなさい(笑)。

最後に、どうかこの投稿を母親に見せぬよう共通の知人たちはおお願いします!!!!!!!

 

あいか(Twitter: @ica1299